『BRAND NEW ME,BRAND NEW WORLD』舞城王太郎

　『ファウスト』Vol.5掲載の待ちに待った舞城の新作はマンガ。
　つまりはマンガ家舞城王太郎本格デビュー！！ってわけで発売日を心待ちにしてたんだけど、とりあえず立ち読み。今月は、いや今月もかなり困窮しているのです母さん。
　舞城のマンガは以前『ファウスト』に掌編『二郎』(写真)が掲載されたけどこれは奈津川サーガにおける二郎の概念イメージ的な作品だったけど、今回は本格デビューつうわけでちゃんと物語になっている。お馴染みに調布駅南口の公園(現在は工事中)を舞台に新しい自分と戦う現在の自分。『生きることは勝つことなのか』。自問自答しながらも今を生きるためにはもう一人の自分と戦い続けるしかない。人生は常に戦いであって最大のライバルは自分なのだ。
　なんかマジっぽく書いちゃってるけど舞城作品にはいつもポジティブな生きざまが見える。それがすんなり心に染みる。それは小説がマンガという媒体になっても変わっていなかった。
　舞城ワールドはマンガになってまた大きく広がっていた。今回だけでなくマンガもまた描いて欲しいものだ。
　つうか早く『ファウスト』買わなくちゃだ。佐藤友哉満載だし。