『天災は忘れた頃にやってくる』と言ったのは寺田寅彦である。

 普段何気なく使う言葉ですが最初に言った寺田寅彦は上手いこと言ったみたいな顔したと思う。ネタ帳に即メモったと思う。やったね寅彦、みんな使ってるよ。
 これは先週上野の国立科学博物館で見た『化け物の文化誌展』で見たんだけど、これ河童やら天狗やら人魚やらのミイラがあったりでテンションが上がった。江戸時代の化け物関係の書物なんかもたくさんあって。
 今見るとどれも「そりゃねえだろ」って気がするけど当時はどれも実在するとされていたのだ。想像が創造した生き物である。昔の科学者に信じられていた事象が後の100年間には笑われていたりするのは常であり、今当たり前と信じられている事象も後には笑いごとになるのかもしれない。だから面白い。
 顕著だったのは雷=神鳴りとしていた説で、それが後には空中電気という妖怪となり、結局どっちも当たってねえよという話なんだけどもしかしたら当時は本当にいたのかもしれないと考えると面白い。


 同じく開催されていた南方熊楠展も見たんだけど、あんだけ菌類をまじまじと見るなんてないし興味深い。うちの部屋なんて菌類の宝庫だろう。熊楠には夢の国である。実際は夢の島みたいだけど。


 他にも常設展で地下から上の階まで恐竜やら化石やら原始人やらが満載。500円でどんだけ楽しませてくれるんだ国立科学博物館
 写真はアウストラロピテクスのルーシー。アダムとイブが恥じらいを覚えて葉っぱ着けてくれたことに感謝したい。