デキる男
デキる男。
なりたいもんである。
デキる男が好き。
そんな言われても写真を見たところ、デキる男とは寺島進さんしか思い浮かびません。
それにしてもこういう広告に出てる女の人は男好きのする顔してんなあ。そんでもって「デキる男が好き」だもん。「出来る」でも「できる」でもなくて「デキる」ってところにググッときた男子が全国に17万人。彼らはデキる男になれたんだろうか。なれたんだろうか。
別にどうでもいいんだが。
今日見かけたデキる男。
電車で座ってると前に立ったサラリーマン。年の頃は50代半ばだろうか。吊革を持ったその手にビニール傘を持っている。
つうことはあれですよ、自然と傘の先端は僕の顔の真ん前にあるわけです。そんなの電車がガタンときたらザクッでピューですよ。アメリカならおじさん及び傘会社に訴訟ですよ。
大人のくせに何てモラルがないんだ。
そんな感じの、目から「チッ」と舌打ちが出ているような、そんな上目遣いで睨んでみるとおじさんは「こりゃ失敬」てな具合に傘を下げる。
するとおじさん、そこで動きを止めずに何やら思案顔。どうやら傘が邪魔らしい。
どうするのかと見ているとおじさんは何食わぬ顔でビニール傘を自分のカバンに、入れた。
折り畳み傘じゃないですよ。普通のビニール傘。
それがカバンから半分以上飛び出している。ぴよーん。
その様は買い物カゴから飛び出す大根や牛蒡のよう。
スーツにメガネ、一見すると疲れた企業戦士のカバンからは水色のビニール傘がぴよーん。
でもおじさんは「名案思いついちゃったのよ俺は」的な晴れ晴れしい表情をしていました。
僕は、こいつデキる、と感服した次第です。
僕はそんな機転の利いた大人に、
なりたくない!
つうか折り畳み傘は使用後の折り畳んでも仕舞えない状態ん時はどうしたらいいわけ?カバンに入れたら濡れちゃうし、かといって小さい輪っかしかないし、微妙に短いし。なんか非常にもどかしい。
誰かいい感じに引っ掛けやすい折り畳み傘を考案してください。応援してるから。