DRAGON A GO GO

jogantoru2006-03-29



 公演が終わって3日。早いもんです。
 すっかり刑期を終えた受刑者のような顔で日々労働に勤しんでおります。
 でも、全部忘れちゃうのも勿体ないんで、ちょっと思い返してみる。
 写真を見ると「なんつう頭しとんねん」と焦るけど。


 今回の五十嵐龍之進という役ですが、僕がよくあててもらう『事件に巻き込まれて成長するヘタレ男』であります。まあ、巻き込まれ役というのは僕の中で永瀬さんチックであって嬉しかったりします。濱マイク然り、「Cold Fever」然り。あ、「姑獲鳥の夏」の関口くんもそうですね。
 で、このキャラというのはすごく自分自身に近いから演じやすい。つうか演技してないんじゃないの?全然素なんじゃないの?などとよく言われる。だってその衣装私服じゃん。OP映像すら私服じゃん。全然普段通りなんじゃないの?とかも言われる。
 実際、素なのは殴られてる時に悶え喜んでる時くらいのもんである。
 そして私服が使われたのは衣装の竹内さんに戴いた「トオルさん最近オシャレになったね」という言葉のおかげである。
 私服だろうが、なんだろうが、今回は役にのめり込めた。
 どうしてだろうと思った時に台本時点での造型が深かったからだという結論になった。
 なんでソラちゃん(野下花世)が好きなのに、No.3(八木響子)に気持ちが向いていくんだろうとか、いつも自分の中で曖昧していた部分がわかりやすく、未消化の部分は自分で龍之進としてのブログを書いたり考えたりすることで消化することが出来た。あ、龍之進ブログ読んでくれていた方ありがとうございます。ちょっとは芝居にリンクしてたでしょ?しかし、まだ終わらないかもしれませんし、終わるかもしれません。


 それと今回は家族がいた。
 
 父・栄之進(宇都宮快斗)、母・英子(森沢ゆう)、妹・可憐(ちひろ)である。
 なんつうか、家族な気がした。
 

 そういえば実際の僕の父も母も妹も見に来てくれた。
 両親にキスシーンを見られるってのもなんだか気恥ずかしかったが、ラスト間際でミシマが花道で喋っている時、ミシマへのスポットライトの中、うちのママンの顔がライトに照らされていた。
 僕はミシマの言葉を聞きながら、「ああ母さん、眩しそうだね母さん、直接見たら目が痛い痛いだよ母さん」と思っていた。焦るよ母さん。
 すっかり両親の存在に気付いてしまったんだけど、そこは役者ですから最後までやり遂げましたよ。


 でも、なんとなくラストシーン、


 
 

 先立つ不幸みたいな気分だったりはしました。


 千秋楽が終わった時、しっかりと僕の中の五十嵐龍之進くんは成仏してくれたような気がします。
 成仏させてあげれたなと思ってます。
 もしシアターグリーン付近でモヒカンの幽霊が出没したら、唯一グリーン近くのラーメン屋にあったキングラーメンを食べれなかったことに悔いがあるようなので塩ラーメンをぶつけてください。きっと成仏します。