那須ガス爆発2005①〜うんこと蒸気と青春アミーゴ〜

jogantoru2005-12-03



 僕の携帯には写真のようなうんこのシールが貼ってある。
 これは開運のうんこシールだそうで、確かに去年これを貼ってからというものラッキーなことが度々起こった。
 でも何が起こったかは特に忘れた。
 幸せなんて意外とシャボンのようなものなのである。


 その後、携帯を買い換えたのだが、このうんこシールを貼る部分が狭くてギリギリ貼り切れないい感じになった。
 
 このうんこの先端部が僅かな窪みにかかってしまっているがためにすぐにぺろりんと剥がれてします。しかも携帯をポケットに入れてるもんだから気がついたらポケットの中にうんこがくっついてたりする。
 なんとも切ない。
 結構シールがあったのにどんどんなくなっていく。


 


 こんなにあったのがあと僅かしかない。
 買わなくては。
 早く買わないと幸せが逃げてしまう。
 そう思った僕は都内の雑貨屋からシールの売っていそうな店を探したが見つからない。


 去年このシールを買った店で買えばいいんだ。


 簡単なことである。


 決心した僕は旅立った。


 僕はうんこシールを買うために栃木県那須高原に車を走らせた。




 (数時間後)



 
 その店は那須ICからすぐの「蒸氣汽関車」というSLレストランである。
 恋に破れた人が行くのが失恋レストランなら、SLになりたかった人が行くのがSLレストランである。店内には数々のプラレールやらトーマスやら鉄道模型やらが展示してあり、各座席には「上野」「宇都宮」「郡山」など駅名が記されており、ウェイトレスは鉄道員の帽子のみを着用している。
 とりあえずシールだけ買おうかと思ったけど、入った瞬間に「いらっしゃいませー、こちらどーぞー」と言われてしまい、食事せざるを得なくなった。ま、当然なんだけど。僕らは「郡山」に案内され、トントン焼き定食を注文。
 この店は鉄板焼きの店でトントン焼きとは「地元産極上豚ロース薄切り200g」の鉄板焼き。豚肉食べて野ブタパワー注入!ンゴッ!となろうと思ったわけである。
 しばらくするとマイクで
 「ただいまより郡山行きの列車がまいりまーす」とアナウンスがあり、


 


 こんな感じで料理が運ばれてくる。子供たちは大はしゃぎだ。


 


 もちろん僕も大はしゃぎ。はしゃぎすぎて違う人みたいな顔になっているように見えるが、これは違う人である。


 食べ終えてお土産コーナーにあったうんこシールをゲット。次にいつ来れるか分からないから大人買いで10シート、つうかあるだけ全部購入。大人ってすごい。そして浅ましい。
 レジに行くとなんだか爽やかな男の子が会計をしてくれた。ふと見るとレジ横には亀梨和也くんのポスターは2枚。うーん、さっき野ブタパワー注入したし何たる偶然。しかもレジ後ろには亀梨くんのサインまで飾ってある。
 ん?亀梨くん来たんだ。
 ふとレジ打ちしてる子の名札を見るとそこにも『亀梨』の文字が。


 ん?


 僕はさも興味なさそうに聞いてみる。


 「ねえ、君」
 「はい」
 「君はあれかい? この亀梨くんとなんか関係あるのかい?」
 「あぁ、いとこなんですよ」
 「お!マジすか!」


 がんばったんだが、普通に食いついてしまった。
 まさかこんなところで亀梨くんの従兄弟と遭遇するとは。きっと彼もウェイトレスの女子たち(フランケンばりのシャクレさんやオカッパなノッポ娘たち)に「亀梨くん紹介してよー」などと言われて苦労してるんだろう。でも彼も彼で亀梨君の名を使ってブイブイ言わせてるんだろう。地元じゃ負け知らずなんだろうことは容易に察することが出来る。
 

 わざわざ那須まで買いに来た甲斐があった。
 満足した僕は、那須の町に車を走らせた。  

 (つづく)



 蒸氣汽関車HP…http://www.nasu-jouki.co.jp/



 追記:
 今日、ネットで調べてみたら、普通に通販で買えるらしい


 気付かなければよかった。