ブレーキとアクセルはあまり間違えない。
『立秋』の撮影が茅ヶ崎の方であるので、朝の7時に新宿スバルビル前に集合。スバルビル前ってのは撮影なんかの集合場所によく使われるらしく、この日もたくさんなエキストラ風情な方々がマイクロバスに乗せられていた。そのまま売り飛ばされるとは知らずに。いや、売り飛ばされないか。あくまで願望か。
僕は主演の山家浩さんと合流、新宿は歩行禁煙なので直立禁煙していると目の前に止まっていた車はかの有名なカースタントTAKAの車だ。
カースタントといえばTAKAである。かつてかくし芸大会で西城秀樹が片輪走行を行い、練習でたった一回出来たのをこれ見よがしに「大成功!秀樹感激!」みたいにしてた時に秀樹にレクチャーしてたのもTAKAだし、『あぶない刑事』なんかの刑事モノでも常にエンドロールにその名前があった。中学の卒業文集で『将来の夢はたけし軍団に入るか、あぶない刑事みたいな刑事になりたい』とポジティブな未来予想図を描いていた僕には憧れの的である。
車の運転は意外と危ない。年寄りの列に年寄りの運転する車が突っ込んだっていう事件があったが、「ブレーキとアクセル間違えた」ってどういうことよ。「おすぎとピーコを間違えた」みたいなノリで言われても困る。でも僕も免許取り立ての時分は同じミスをしたことがあるんだけど。いや、それで知人たちを跳ね飛ばしたってわけではなく、「車動かねえなあ」と思ってたら必死にブレーキべた踏みしてたって話。跳ね飛ばしてたら書けないっつの。
僕は人は轢いたことないですよ。
猫ならあります。
わざとじゃなく、偶然ね。
でもそのまま「ニャー!」て駆けて行ったから上手い具合に轢けたんだと思う。
今もきっとどこかで「ニャー!」とか言ってんだろうな猫。
で、何の話かっていうとTAKAの話だ。
何で「TAKA」なのか。やっぱり社長はTAKAなのか。
「あぶない刑事」を見ている頃は普通に舘ひろし専用のカースタントチームなのかと思ってた。本当は「カースタントYUJI」ってのもあるんだけど、柴田恭平はなかなか運転しなかったから僕が気付く回はいつも「TAKA」がカースタントをしていたんだと。
あ。全然関係ないけど、猫の話をしてから舘ひろしの話になった。
わざとじゃなく偶然に猫ひろしの完成である。
こういうのって嬉しいですね。
で、TAKAについて調べてみた。→カースタントTAKA公式HP
あんなに有名なのにものすごく地味だ。焦る。
見てみると映画版の濱マイク三部作でもスタントしてるのね。メトロポリタンに乗ったのかしら。うらやましい。
しかし、何故TAKAなのかは分からない。
でも、別に構わない。
そこまでして知りたいわけでもないし、TAKAが謎のカースタント集団として世界を席捲していると思った方が、なんかいいじゃない、夢いっぱいで。