フランケンと呼ばないで
初めて『ビューティコロシアム』という番組を見た。キレイになりたいと願う顔の造形があまり芳しくない、あえて言うなら不細工な女性たちが整形とメイクで多少キレイになったのを賛美するという番組なんだけど、か凄まじい。
そこに想像を絶する不美貌の女性が登場した。
それは、
フランケンと呼ばれる女
凄かったなあ。確かにフランケンって呼ばれる感じだもん。『怪物くん』に出て来るフランケンじゃなくて特殊メイクの方ね。グーニーズとかエレファントマンレベルだもの。可哀相というより悲惨。悲惨と言う名のキャンバスにさらに悲惨を幾重にも塗り込んでいく感じ。
番組はそんなフランケンさんがこれまでに受けた迫害の数々を紹介していく。
①就職活動で100社以上に断られた。
②満員電車に乗ると自分の周りだけ人がいなくなる。
③アパートの隣室の住人が自分を見て引っ越して行った。
④ウェイトレス時代、「お前が持ってきたもんなんか食えるか!」と客に罵倒された。
⑤皿洗いのバイトしてたら見えないように洗い場に塀が作られた。
⑥タクシーに乗ったら「お客さん気持ち悪いからここで降りてよ、お金はいらないから」と降ろされた。
「あれ?これ大喜利コーナー?」と途中勘違いしそうなくらいのネタみたいなエピソードが続く。しまいにはVTR出演したフランケンさんの友人が「あの子といると優越感に浸れるんだけど、一緒にいるだけで嫌なこと言われてムカつく。殺意を覚える」と言い放つ。
そりゃ泣くわ。「泣く」っつうか「哭く」だったもん。石田純一が「許せないよね!」と激昂している姿は嘘臭かったけど、この悲壮感溢れる映像が夕飯時の全国の家庭に届けられてるかと思うと焦る。
番組後半になり、いよいよそんなフランケンさんも大変身!もうフランケンなんて呼ばせない!
と思ったら、「いよいよ来週、フランケンさんが驚くべき変貌を遂げる!」
来週まで引っ張るのかよ。
そして変身したフランケンさんを見て「イェイイェイイェイイェイ!」と和田アキ子は喜ぶんだろうか。
でもほんと「人は外見じゃなくて中身だよ」なんて簡単に口に出来ない気がした。そして、そこそこな顔に生まれてよかったと心から思った。
パパンとママン、ありがとう。