Belugaくんと狸姫と偽キング

jogantoru2005-10-22



 阿佐ヶ谷アルスノーヴァにてMONO⇔STEREO『セプト』観劇。友達の生野・和人くんが出演しているのである。
 受付を済ますと案内の人に「こちらで靴を脱いでください」と言われる。ほぼオール桟敷席だったのだ。焦る。そして汗る。今日は帽子からズボンまでシックにキメて「あの人、どこぞの役者さんじゃね?」みたいな格好だったのに靴下が赤だったのだ。オシャレは足元から。油断は禁物である。
 舞台上にバンドというかDJ的な四人組がいて彼らが舞台上で音響をやるという趣向。なるほど音がでかくて時折セリフが聞き取れない。あと照明が客席にビカビカするピカチュウ的な仕掛けがあり軽く目を焼かれる。でも本当に焼かれたわけではない。比喩だ。ヒュー。
 芝居自体は旗揚げ公演らしくテンションが高く若さ溢れる感じ。生野くんオイシいポジションでキラキラしとった。そういうのを見ると、なんかこう、ふつふつと湧き上がってくる。やぶさめのことも考えたりした。
 生野くんには最近の地震ブームもありカンパンを差し入れた。写真はお返しにと貰った八景島シーパラダイスのイルカのBelugaくんのメダルである。かわいい。かわいい子には旅をさせろと言うが、かわいい子なら一緒に旅したい。しかもBelugaくんなら乗れるのだ、などと考えながらメダルを裏返すとそこに刻まれた『TO-RU SAN』の文字。粋な計らいである。僕はそのメダルを胸ポケットに忍ばせる。これで悪漢に撃たれてもこいつが防弾チョッキ代わりになってくれるはずだ。


 当面の生命の危機から解放された僕はビデオ屋オペレッタ狸御殿をレンタル。オダギリジョーチャン・ツィイー主演の話題作であり、昼間見た芝居でアジエンスをギャグにしていたのでタイムリー。
 とりあえず感想はというと、



 なんじゃこりゃああ!?



 みたいな感じである。知った顔して述べれるような映画じゃなかった。
 昔の話。安土桃山家の当主(平幹二郎)は世界一美しくありたいのだけど、鏡に「世界一美しいのはあなたの息子の雨千代様(オダギリジョー)です」と言われ、早速雨千代を殺そうと追っ手を差し向ける。その頃雨千代は唐から来た狸の姫(チャン・ツィイー)と出会い恋に落ちる。しかし『狸と人間は恋しちゃいかん』と狸たちに捕まって狸御殿に連れて行かれる。そこに忍び込んだ安土桃山家の陰陽師的な由紀さおりと狸の薬師丸ひろこが戦ったりしてるうちになんとか結ばれる二人だが狸姫は平幹二郎に斬られてしまう。狸姫を助けるため雨千代は山にあるカエルを取りに行くがそこには美空ひばりがいてオダギリジョーは雪の中で死にかけるけどカエルの力で二人とも助かって狸御殿はお祭り騒ぎの大宴会になり良かった良かった。
 そんな話。



 なんじゃこりゃああ!?


 である。
 しかも背景は絵だしチャン・ツィイーはカタコトの日本語をたまに使うし全体的にまったく意味分かんない。
 でもなんとなく話を追ってみるとやぶさめ的だなあと思い、許す。むしろ赦す。永瀬さんも狸の楽団の一員として特別出演してたし。


 日本シリーズはロッテが強かったけど、やはり里崎選手の鼻の下の溝(心中)のほくろが気になる。あと阪神の赤星はV6イノッチにやや似ではないだろうか。
 そして『野ブタ。をプロデュース』では山下くんの相変わらずのキングっぷりに凹むが今回は語尾の「なりぃ」が一回だけと鳴りを潜めていた。脚本の方、早く台本から「なりぃ」を削ってあげて。痛々しいから。
 さらに『踊る大捜査線』のチョーさんを見て切なくなる。


 夕食は今夜も豆腐が主食だがパターンを変えて麻婆丼にしてみる。



 それって麻婆豆腐じゃーん。



 そんな感じですよ、僕の土曜日なんて。