インディアンのスープは豆だらけ
豆なんてインディアンの食い物だ。
そんな認識があるのか知らないが僕は豆類が全体的に苦手である。特に苦手なのはピーナッツを筆頭にした乾燥豆であれはなんかもうウッドチップを食べてるようなシロアリ的な気分になってくる。あと甘く煮付けた豆ね。あれはオカズにならんのです。僕の中で『甘い=お菓子』であって食卓に甘い煮豆が並んでいるのはチョコをオカズに飯を食うみたいなもんである。
例外としてインゲンは好きだ。他の豆類に見られない男らしい食感。さらに漢字で書くと『隠元』。『元を隠す』というところに趣が感じられるじゃないか。意味は分からんけど。
そんな僕のディナーの主食は昨日から『豆腐』である。
何故かというと『夕飯に炭水化物を摂らなければ痩せる』という説を聞き、さらには『豆腐と納豆を混ぜて食うと美味いし満腹』という情報を得たからである。
豆腐と納豆。
四角く納めて作られるのに豆腐、そして腐らせてるのに納豆、この互いのネーミングに違和感をもつ両者を混ぜ合わせるという豆界のカオスのような一品。もしかすると混ざり合った両者にはネーミングの枠を超えた極上のハーモニーが奏でられるのではないか。そんなことを思ったりした。
美味かった。
これはいける。
この戦法でいけば来夏にはビキニでビーチの視線独り占めである。
しかしながら若干の心配は納豆豆腐は食後二時間でお腹が空いてしまうということと二日続けて同じ料理(しかも豆)ってどうよ?ということである。
すると新たな調理法を耳にした。
『豆腐にカレーをかける』
これだ。
豆腐を完全に米として活用するのだ。白いし。
もしこれが上手くいけば一気に我が豆腐ライフにも明るい光が射すだろう。
よし二日目は豆腐カレーだと思い、ボンカレーを購入してチンしてかけてみた。(写真参照)
美味かった。
最初は。
残念だったのは豆腐が冷たかったせいで後半はとても表現し難いヤバい物を食べてるような展開になった。でもこれは豆腐を温めれば解消出来る。それが分かっただけでも収穫のある戦いであった。
しかしながら僕はミスを犯した。前日寝る前に空腹になってしまったことを思い出し豆腐をさらに一丁追加。サラダ的な感じで納豆豆腐も作ってしまった。しかもキムチと温玉も加えてみた。
バランスを考えていなかったのである。これではアコムのCMでマッチョになっちゃった清水さんと一緒である。豆腐二丁の意外なボリュームと全体的な豆ムード。
まだちょっと気持ち悪い。
たぶん明日は米を食うだろう。人間は失敗して成長するのだ。豆はインディアンに任せればいい。豆なんてなくても生きていけるのだ。
そんなことを思いながらも実生活においては『マメだね』とよく言われます。