「立秋」in寒川
つうわけで昨日は『立秋』の撮影で寒川に。遠い。ちょっとした旅である。
茅ヶ崎からJR相模線に乗り換えて寒川駅に行くんだけど、電車が待ってる間は1両につきドアが一つしか開いてない。見ると閉まっているドアはボタン式だ。
『降りる時はこのボタンを押してください』
一緒にいた共演の松井美帆ことまっつんと「おおお、すげえ」と感動。じゃあ、追手が来たら電車走行中でもドア開いて「さらばだ!」つってマント広げて飛び立てるんだろうか飛び立てないよ、危ないもん。そのくらい知ってるのだ。大人なのだ。しかしながら寒川で降りる時に「押したい。ボタン押したい」と色めき立つも普通におばさんにボタンを押されてしまう。お前いっつも押してんだろ、観光客に譲れよとか思うけど言わない。大人なのだ。
待ってる間にTVでは『笑点』を見てたらまだ円楽師匠が脳梗塞で倒れる前の分でなんか切ない。こん平師匠の代役たい平が元気だけど、あとのメンバーはなんだか元気なくて。歌丸師匠なんてもう髪の毛全然ないしガリガリじゃん。ガリガリくんならぬガリガリさんじゃん。大丈夫か、笑点。大丈夫か、山田隆夫の髪型。
で、いよいよ僕のシーンの撮影となり、寒川駅構内へ。
撮影は順調に進んで…ん?んん!?車!?
なんと、線路内に自動車が駐車してある。
線路があるから逆にまっすぐ駐車しやすいのかなと思いつつも、なんともこのアバウトな感じが地方都市って感じで素敵だ。
素敵ついでに辺りを見回すと、
髪道楽!
かに道楽ならぬ髪道楽は980円で髪切り放題の食べ放題。食べやすくカットされた髪や保存用の乾燥髪が食べ放題で980円。安い。髪好きにはたまらない髪スキだって出来るのだ。
写真は暗くて見えないが店の上には両手にハサミを持ったオッサンの巨大看板が揺れているのだ。それは店主の姿を模したものであり、店主のオヤジは和製シザーハンズである。
でもこんなに格好いいはずないし、寒川にジョニー・デップがいたら焦るし、さらにこんな風に抱きつかれたら「お客さん、切りずらいよ」と言われてしまう。でもまんざらではないのだ。まんざらではないから床屋稼業を続けているのだ。
とかなんとかしつつ無事撮影終了。
僕もNGナシで乗り切った。
だって、今日のセリフ1行だったもん。
むしろすごい贅沢な一日だった。