『妖怪大戦争』

jogantoru2005-08-09


【監督・脚本】
三池崇史
【キャスト】
神木隆之介(タダシ)、宮迫博之菅原文太南果歩成海璃子板尾創路、ホンコン、津田寛治栗山千明(鳥刺し妖女・アギ)、豊川悦司加藤保憲
【妖怪キャスト】
近藤正臣猩猩)、高橋真唯(川姫)、阿部サダヲ(河童の川太郎)、岡村隆史(小豆洗い)、田口浩正(一本ダタラ)、遠藤憲一(大天狗)、石橋蓮司(大首)、忌野清志郎ぬらりひょん)、ろくろ首(三輪明日美根岸季衣(砂かけばばあ)、蛍原徹豆腐小僧)、竹中直人(油すまし)、塩田時敏(魍魎)、吉井怜(雪女)、荒俣宏(山ン本五郎佐衛門)、京極夏彦(神ン野悪五郎)、水木しげる(妖怪大翁)


 とりあえずASSHの本番が終わって、翌日観に行っちゃったのがこの『妖怪大戦争』。
 阿部サダヲが河童で加藤保憲嶋田久作じゃないけど)が敵役で神木くんが主役だってんなら観るしかないのである。どうやら僕は神木くんファンのようである。しかも神木くんのお母さん役が南果歩でこれまた『お父さんのバックドロップ』を観ている僕としてはしっくり嬉しい感じだったりする。
 物語は両親の離婚で東京から母の故郷である鳥取に移り、母と祖父と3人で暮らし始めた10歳の少年タダシが神社のお祭りで“麒麟送子”に選ばれたことより始まる。麒麟送子に選ばれた者は大天狗の山の洞窟へ伝説の聖剣を取りに行かなくてはならないのだった。そこでタダシは妖怪たちと出会い、≪機怪≫と呼ばれる廃棄物とヨモツモノの混合した化け物で人々を襲う加藤保憲と対決することとなる。
 それにしても神木くんは田舎に馴染めないでいじめられる都会っ子が妙にハマる。品があるからかね。これは一人の少年の夏休みでの成長を綴った話であって、そんなのを神木くんにやらせたら絶品である。


 とはいえ、妖怪大戦争。次から次へと出て来る妖怪のすごいこと。
 のっけからクダンが出てきて不吉な予言を雄叫んだかと思えば、ヌイグルミ丸出しのスネコスリなんていうキャラクター商品狙ってるんじゃねえかっつう相棒まで出て来る。
 阿部サダヲの河童の川太郎なんか最高である。
 あと三輪明日美のろくろ首。面白かったしかわいい。あんなろくろ首なら首に絞められたい。Mだ。Mさ。
 清志郎ぬらりひょんなんてそのまんまだった。ただの後頭部の長い清志郎だもの。
 岡村の小豆洗いはエンドロールまで誰だか気付かなかった。あ、これは吉本芸人だ。とまで思いながらも全然分からなかった。それだけ小豆洗いっぽかったってことか。
 しまいには水木しげる荒俣宏京極夏彦宮部みゆきのプロデュースチーム「怪」の面々も妖怪になって出て来るし。あ、宮部みゆきは人間役か。でも妖怪的な面持ちだった。
 でも、一番笑ったのは蛍原の豆腐小僧だったけど。妖怪キャストの中で唯一のノーメイクだとか。


でもやっぱり加藤保憲嶋田久作の方がいい。トヨエツだと品がありすぎるというか、なんか薄いというか。でもこれが嶋田久作だったら子供はトラウマになるんじゃないだろうか。やはりあの顔は子供的にはNGだ。それにどっちが妖怪が分からなくなる。いや、そこがいいんだけど。でも、この前『D坂の殺人事件』観たら嶋田久作明智小五郎役だったので一瞬明智が犯人かと思ったもん。
 世間では賛否両論あるらしいけど、単純に妖怪がたくさん出てきてお祭り騒ぎで、何も考えずにゲラゲラ笑いながら観れるし面白い作品だと思う。もう一回観てもいいもん。
 あと、栗山千明キルビルまんまだったけどハマるねえ。美しい。