俺マネーロンダリング上手

　マネーロンダリングとは、犯罪者が麻薬取引など不法な取引によって得たいわゆる汚れたお金を架空名義の銀行口座へ預金したり、或は株券や債券を購入するなどの正常な商取引による売上げに混入させるなどして、いわばそのお金をきれいなお金に洗浄（ロンダリング）してしまうことを意味するそうです。
　で、僕も汚れたお金は持ってませんが、思い切ってマネーロンダリングしてみましたよ、江ノ島神社の銭洗い池で。いやー、万札を自らの手で水にびしゃびしゃするなんてのは親に怒られるんじゃないかと思いましたが、洗うと倍に増えるそうなんで。破れて2枚になるとかそんなチープなトリックではなくていつの日か倍に増えるのである。これはラッキーだ。最近のラッキーついでに増やしておこうかと。
　江ノ島神社には弁財天が祀られていて、それには1450年前に光臨した女神（弁財天）のあまりの美しさに江ノ島付近の守り神であった五頭龍が見そめて妻にした、という物語があるらしい。しかしながら現在は五頭龍は違う神社に祀られて50年に一度だけ夫婦そろって御本尊のご開帳になるんだとか。つまり五頭龍と江ノ島の弁財天とは夫婦別々に暮らしていて、会えるのは50年に一度だけという七夕の50倍ロマンチックなわけである。しかしここの弁財天は裸体弁天といわれ、真っ白い肌のかなり色っぽい姿をしている。亭主の居ぬ間に不貞を働いてたんじゃないかと勘繰ってしまいそうだ。

　が、僕がマネーロンダリングをした24日はあの東京を襲った震度5の地震のあった日。巷では大変だったらしい。確かに鎌倉でも地震はあったけど江ノ電はすぐに動いたし、こっちは何も考えずにマネーロンダリングしていたとは呑気な感じ。いや、むしろ世間がパニックなのにマネーロンダリングしてる俺ってのはなかなか悪の香りがして素敵っぽいぞ。違うか。