タイガー&ドラゴン『粗忽長屋の回』

jogantoru2005-06-10


 「粗忽長屋」は高座では聴いたことがないけど好きな噺で小虎曰く「ありえねえよ」ってな訳だがそこがいい。他にもありえない噺には『首提灯』や『あたま山』があるけどこれらは日本の古典SFって感じだけど、『粗忽長屋』にはすっとぼけた味がある。
 それをクドカンがどう料理するのかって話。今回は『三枚起請』に登場したヤスオ(北村一輝)が帰ってくるわ、橋本じゅんは出てくるわ(『レッツゴー!忍法帖』観た直後だけにタイムリー)だし、物語的にも最終回に向けて盛り上がってくるところだし、どうすんのよ?と思ってたけど今回も見事。最近のタイドラは後半にやけにグッとくる話が多いし本当いい。
 今回は次長課長河本がいい感じだった。ピンポイントで全部持ってく感じで。その代わり週を追う毎に素敵に見えてきた蒼井優の蹴りが見れず残念だったけど、むしろジャンプ亭ジャンプ師匠がどんどん蔑ろにされてるのが心配だったりする。「どちらが先に真打ちになるか勝負です」って言ってた頃とは別人のように色物になってるし。
 次回は『品川心中』。最終回は何をやるんだか想像もつかないけど、もうすぐ最終回だってのがすごく残念。数少ない楽しみが減るってもんだ。