鳶heavenly6
なんとなく鳶の人の服装ってかっこいいなーとか思う。
なんでかっつーと俺なんかは最後のヤンキー世代であり、ヤンキーであろうがなかろうが男子は湘爆とかBE-BOPに憧れてて、ズボンはボンタンかドカン、学ランは短ランか長ラン、標準学生服の奴はその時点でアウトな世代だったので東京に来て高校生がみんなツンツルテンのノーマル学生服とか着ているのを見て愕然としたもんだ。
鳶職の人がはいてるズボンはニッカという。ニッカズボン。これって裾の方がぶわぁーって広がってる。で、俺気付いちゃったんだけど、鳶の人たちって建築現場の高いところで足場組んだり、細い所もひょいひょいと歩いたりしてるけど、あのズボンってのは、そういう時に足を踏み外したり足場が崩れたりして高い所から落ちた時にその裾のぶわぁーっとしたところを掴んでムササビみたいに空を飛んだりするんじゃないかと俺は気付いた。
こんな感じだ。
ふわ、ふわ、ふわーり、ストン。
あー危なかった。
よかったね、源さん。
うん、ラッキラッキー。
きっとこんな感じだ。なんか源さんって感じだ。大工といえば源さんだから仕方ない。
このようにして鳶のみなさんはそうやって空も飛べるはずだし、俺がもし鳶だったら息子は鷹雄って名付けて「鳶が鷹雄生む」ってやりたいし、一緒に高尾山行って写真撮ってその写真をアルバムに入れる時には「高尾山に鷹雄さん」って書き添えたいと思う。切に。それが親心ってもんだ。でも[成願鷹雄]だと61画になって習字の時間とか大変だというので鷹雄は却下したいと思う。
だからこの夢は俺の胸の中で永遠に生き続ければいいのだ。
ちなみにニッカズボンにはいろんな種類があり、微妙にランクアップしていく。
ニッカ→ロングニッカ→七分(ここから裾がキュっとなる)→ロング八分→超ロング→スーパーロング→超超ロング→超超超ロング
もう超超超ロングになると超超超裾が広がるわけで上手いことやれば太平洋横断くらい余裕だ。現に第二次世界大戦の時には戦闘機から落下していくニッカ部隊による奇襲攻撃で大いなる戦果を上げたとか上げないとか正直知らないけど。たぶん事実に反するけど。
だからこの夢も俺の胸の中で永遠に生き続ければいいのだ。
そのくらい鳶スタイルってのは日本男児の心を打つのである。
鳶職人御用達ブランドで俺らも知っているブランドと言えば『寅壱』である。カタログなんて『TORAICHI_STYLE』だよ。なんかユニクロみたいだんもん。
だけど、実際のところトップを快走する寅壱に迫ろうと2大ブランドがある。
『関東鳶』と『鳳皇』だ。
『関東鳶』はカタログ見たら超オシャレである。
この人は専属モデルなんだろうか。何のガッツポーズだ、それは。でもなんか「smart」とかみたいでかっこいいのである。原宿キッズもみんな鳶職に憧れるんではなかろうかとすら思えてくる。
対する『鳳皇』はというと、
外人じゃーん。
だめだよ、日本男児だっつってんのに。無理矢理メンチ切ってるし。
『やわな奴じゃ様にならない』ってキャッチコピーだけどこの外人だと確実に『ヤーワナヤチュダトー、サマニナラナーイ』とか言ってるもの。
しかし、それもこれも鳶スタイルの発展のためのもの。俺もいつの日か鳶スタイルの似合う男になれるといいな。
【寅壱】http://www.1up-uniform.com/toraichi_style/
【関東鳶】http://www.1up-uniform.com/kantotobi/
【鳳皇】http://www.1up-uniform.com/houou/