『ピカ☆☆ンチ』

ピカ☆☆ンチ LIFE IS HARD だから HAPPY』
 監督/堤幸彦、脚本/河原雅彦、主演/嵐
 嵐ファンに紛れてグローブ座に観に行ってやろうかと思ったけど、どうにも行けるわけねーやとか思いつつようやく鑑賞。
 舞台はあの「ピカ☆ンチ」の3年後。カリフォルニアからタクマ(二宮和也)が帰ってくるところから始まる。でも八潮は少し変わってしまっていて八潮団地には「八潮ヒルズ」なるものが建設されようとしていて住民運動の真っ只中。で、八潮に残っていたみんなも大人になってる。ハル(大野智)は住民運動に参加し、チュウ(櫻井翔)は結婚して1児のパパに、シュン(相葉雅紀)は編み物教室の先生に、ボン(松本潤)はさすらいの流れ板とに。
 これがまたシェチュネェのなんのって。みんなが思ってた「ああいう大人には絶対になりたくねえ」っつってた大人に少しずつなっちゃってたりするわけね。チュウが接待で屋形船に乗らなくちゃならないわけで、これ前作を観てる人は分かるんだけど、「屋形船で宴会してるサラリーマン=絶対になりたくないダメな大人の象徴」なわけで、それに家族のために乗り込んで葛藤しながらも宴会を盛り上げてるところをタクマたちに見られちゃって。そん時のチュウの顔がシュチュネェ〜。家に帰って奥さん(水川あさみ)と息子の鉄壁を抱き締めるチュウの表情がまたシュチュネェ〜。ちょっとそんな気持ちも分からんでもないもんだから夜中に一人でウルルン滞在記。別に滞在はしてねえけどウルルンは滞在記の枕詞だ。関係ねえか。
 要は3年経ってみんなちょっと『大人』に片足突っ込んじゃってっけど、やっぱそんなんいやだー、俺らまだ終わっちゃってねーぞ、あの頃の気持ち忘れてねーぞ、みたいな話。分かり易く言えばベタ。でもこれがいい。結構嵐ファンしか見なそうな映画だけど、全然観れると思う。日々悶々と暮らしてる人間にはいいと思う。俺もかなり感動してたし。
 今回はメイン以外のキャストがよかった。女優陣。水川あさみ櫻井淳子宮地真緒。前作の女優陣は本当これでもかって位にブサイクばっかり集めに集めたっていう、お金払って見る顔じゃねえっつう感じだったので(秋山菜津子がダントツに美人に思えたもん)今回は「あー、ちゃんと女優さんが出てるー」とか思えた。他にも皆川猿時がほぼ港カヲルで出てるし、上島の竜ちゃんは「訴えてやる」ってやってるし、猿岩石もちゃんと出てる。森脇をこうして見れるのは最後かもしれないとか思いつつ、やけに有吉がしっかりして見えるのは気のせいか。
 全体的にも前作のお祭り騒ぎ感が薄れ、話がしっかりしてる。前半のダレそうなラインもギリギリのふざけた演出(セリフが吹き出しになってるとか)で勢いを止めずに乗り切ってるのもいい。
 それにしても俺嵐好きだな。やぶさめHBZでもこの映画の主題歌『PIKA☆NCHI』の歌詞『何もない場所から 何もない今日から 生まれるものがある』ってのをラストで引用しているのは周知の事実ではある。俺ん中で。
 でもいまだに『嵐』と『ARASHI』の線引きが出来ないんですが。