『東京タワー』
泣けなかったすねえ。
ほどほどにウルウルっとは来るんですが、大泉洋の『東京タワー』では号泣してますからね、それには足下にも及ばず。
まさや=オダギリジョーはすごくいいんですけどね、男前過ぎて入り込めなかった。上京してからのダメだった自分を投影したいんだけど俺そこまで図々しくないから。松たか子よりも広末のが良かったし。なんか二人ともしっかりし過ぎ、ちうか絵になりすぎ。ないないないない。そこに俺の入り込む余地ないわけですよ。
キャスティングとは難しいもんです。言ってしまえば半端なオカマになってた勝地なんとか君の役も塚地の方が良かったし、テレビ版は大好きな神木くんも出てたんだもの。高校生まさや声高すぎだもん、高校から大学でオカンもまーくんも老けすぎだもん。空白の三年間に何があったの?
でも樹木希林は凄かったすね。闘病シーンは鬼気迫っててリアルに怖くて泣けなかった。鬼気迫る樹木希林ですよ。
ただ全体にね、泣かせよう泣かせようっつうね、泣っかせるぜっ!ドラゴンボール!みたいな感じが見え見え興ざめしたってのもあります。スローになると「泣かせたいんかー」と興ざめるわけで。京唄子の妹の興ざめ子です。ひどいな、ざめ子って。
とか言っても観終わったら福山雅治聴きながら目を細めて「埼玉にも、あったんだあ、こんなきれいな夕日があ」とか思ったらどしゃ降りでしたがね。
まあ悪くはないですよ。台本は読んでみたいんです。買ったひと貸してください。