AB『オーギーレンのクリスマスストーリー』


 『AB』はお世話になってる後藤文一郎さんと若松綾子さんのユニットで『アーベー』と読む。「アーベーセーデー」の「アーベー」で本当は発音記号がユニット名に付くんだけど分かるはずもなく。
 DMによると今回は朗読劇だという。朗読劇というと本読んで何だ、音読か、音読すんのかなと嫌な予感に苛まれた。昔今田耕司奥貫薫の「ラブレターズ」だかをパルコ劇場で観て、本当に二人は椅子に座って音読してて何じゃそらとなったことがある。あれ何で観に行ったんだろ。しかも男子二人でラブレターズ今田耕司奥貫薫が好きだったからだと思う。そして予想外の展開にがっかりしたんだと思う。しかし最近なんかの雑誌で奥貫薫がランジェリーになっていたけどそういうのはしないで欲しい。ちょっとガッカリしたぞ。
 話が大幅に、奥貫薫寄りに逸れたけどABの芝居は映画『SMOKE』の原作を音読ではなくいい感じにやっている。後藤さんがハーヴェイカイテルなわけでカメラパシャリとかいい感じ。全体的に気が利いてて飽きることなくクリスマス前にいい感じのクリスマスストーリー。しかしまあ「オーギーレン」ってのはちょっと大杉漣っぽいし、切り方間違えるとO・ギレンになるからギレン・ザビと関係があるっぽい。O・ギレンが作ったクリスマスディナーを前にギレン・ザビが「敢えて言おう、カスであると!」
 これでは作った人が浮かばれない。でもこれはギレンなりの照れなのかもしれないし、我々は見守っていくしかないのだ。


 というわけでいい芝居でした。ゴールデン街劇場でやってますよ。