実は歌舞伎はシュールだった

jogantoru2005-09-10



 初めての歌舞伎鑑賞。とはいえ一幕だけですが900円で日本の伝統芸能に触れられるんだからお得だ。ものすごい上の席なのでものすごい鋭角に見下した感じで首が痛かったけどそれも伝統芸能ならではなのである。
 演目は十返舎一九の『東海道中膝栗毛』。真夜中じゃない方の弥次さん喜多さんで、弥次さんは長瀬くんではなく中村富十郎、喜多さんは中村は中村でも七之助でなく中村吉右衛門である。
 で、なんで写真がギャートルズのマンモスなのかという話になる。なんとこの『東海道中膝栗毛』には副題がついていて、それが『江戸日本橋の場から尾張地球博の場まで』となっているのである。


 ん?
 尾張地球博?


 そうなのである。富くじに当たってお伊勢参りの旅に出た弥次喜多はいろいろあって、なんと愛知万博会場に流れ着くのである。万博会場でのクライマックスは万博名物マンモスと対決するモリゾーとキッコロに扮した弥次喜多。加勢した仲間の武器は海老フライ。


 シュールすぎる。

 と思いつつもその強引な展開に爆笑。しかも道中で霊視してもらう巫女は明らかに細木数子で「ズバリ言うわよ」「あんた死ぬわよ」と言いたい放題。下手するとクドカン弥次喜多よりも滅茶苦茶でシュールだ。
 何事もファーストインパクトってのが大事なんだが僕の歌舞伎初体験はかなり好印象。食わず嫌いは良くないもんだ。
 しかしながら僕の右前に座っていた米国人。結構笑ってたけど本当に分かっとったんか? 結構ベタなとこで笑ってたな。カブキのあとはテンプラ食ってゲイシャ遊びしたんかな? でもまあ、楽しそうだったんで何よりです。