東京バリアフリー天国

 平成12年に施行された「交通バリアフリー法」のおかげで世の中にバリアフリーが溢れている。
 バリアフリー。直訳すると『障害の自由』となるわけだけどそんな自由いらない。むしろ障害いらないと思うのが世の常である。やぶさめHBZの芝居で使用した車椅子でちょっと移動しただけで分かったけど、あれは大変である。めちゃくちゃ大変である。しかも視界が低い位置だからなんか負けた気分になる。なんかみんなを眩しそうに見上げてしまう。決して彼らが輝いてなんていなくてもだ。
 東京都では「東京都バリアフリー化緊急整備事業予算」として平成15年に約36億を投入しており、その中で鉄道駅などのエレベーター・エスカレーターの設置に関する予算を年間で約7億ほどの予算を組んでいる。感心である。レッツ、バリアフリーである。これは東京都福祉局の東京都福祉の調べだが、福祉局とフルシチョフはすごく似て蝶だ。
 フルシチョフスターリンの死後に台頭したロシア(当時ソ連)の政治家である。ファーストネームニキータだ。意外とかわいい。きっとこれだけバリアフリーに力を入れてることを知ったらフルシチョフも喜んでいるに違いない。

 そんなことはどうでもいいんだが、いよいよASSH5th東京穴のチラシが完成した。
 こんな感じだ。いいじゃない。
 で、チラシを引き取りに行った。渋谷まで。スーツケースに入れてガラガラガラガラ。とりあえず3000枚を詰め込んで稽古場に向かった。
 悲劇はそこから始まる。
 稽古場のある桜新町駅までガラガラガラガラしていたんだけど、このバリアフリー天国で半蔵門線渋谷駅から田園都市線桜新町駅まで、全然エスカレーターがない。正確には俺が使いたいのがない。
 全部昇りのエスカレーターしかないわけで。そりゃそうでしょうよ、昇りは大変でしょうよ、でもね、それはバリアフリー履き違えてるっつうか、こうして重い物(30kg強)の物を片手で持ち上げて冬だっつうのに汗ダラダラの汗ダクオとなってる方の身にもなれっつう話。
本当に行く先々でエスカレーター悉くないのだもの。109んとこから駅に降りるのが階段、そこから改札まで階段、改札からホームまで階段、桜新町の駅で改札に昇るのにホームの反対まで歩きやっとエレベーター、ラッキーとか思ったら地上までは階段。もうね、階段大好きっ子じゃねえんだから。なんか今日右腕やけに痛えとか思ったらそれですよ。東京に俺の右腕やられましたもの。今日は先発回避させてもらいますもん。
 で、何だ。俺は何が言いたいのかっつうと、その、みんなの心がけ一つで街に笑顔が溢れるんじゃねえかってことじゃないかと思いますよ。