手を引かれる俺、中空を眺める

左から義弟・俺・義弟。そして見下ろす

携帯のメールとは便利な物である。ちょっと気になった事とかわざわざ電話しなくても聞ける。ってまあ全然当然なことなんだけど、便利なのである。俺みたいな電話するの苦手な人間には非常にありがたい。
返事が遅いとムキキーとなったりもするけど、投げっぱなしでいいってのもまた利点だったりもする。

今日妹からこんなメールが来た。

先程市役所に行って、婚姻届を提出し、無事婚姻致しました。
まだまだ未熟な二人ですが、末永く宜しくお願いします。m(_ _)m


ギャニヒー!
すげー球、投げられたー!
焦る。これは焦る。
リアクションにすげー困った。しかも一人だからなんか変なステップを踏んだりそんなリアクションだ。
にしても、かなりのライト感覚である。しかも、ぺこられてる。軽くぺこられてる。軽ぺこなのである。
そう言えば婚約した時なんて何の前触れもなく『婚約したんでよろしこ』みたいな電話来たわ。普通に『どっきり?』とか聞いてる俺、『嘘よねーーー』とか言われるだろうと勝手に予想してる俺、辺りを見回す俺。路上に立ち尽くし壮大な青空の下に矮小な俺っぷり。
いいの?
そんなライトなタッチで伝えていいの?
そういうもんなの?
そういう流れなの?
でも、今日のメールで『あーそういうもんなんだなー』とか思いつつ、俺に二人目の義理の弟が出来たことを改めて認識、納得、さらに二人とも何故か身長180cm越えることになることに気付き、「なんか親戚一同集まる時とかに確実に壮年層の笑いをかっさらうなー」と嬉しくもない予想がついた。
まあ、なんつうか、おめでたい。
妹はちょっと『後浦なつみ』みたいな名前になりました。